発散と収束。

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映画『オフィサーアンドスパイ』を見て

地味な雰囲気だけど、面白かった。

まず映画の内容に対して軽薄な感想で大変申し訳ない気持ちだが、主人公ピカールを演じる俳優さんがイケオジでした。ピカールのキャラクターとしては、実直で堅物、四角四面という感じで、どちらかと言うと愛想のない人物。しかし序盤から徐々に見えてくるのは、仕事において真実と公正を追求する一貫した姿勢。これは尊敬に値するものがありました。そしてこの事件やピカールの受けた仕打ちが史実とは、信じられない思いです。

フランスのドレフュス事件を題材にした映画で、舞台は1890年代のパリ。ドレフュス事件は世界史で習ったもののパッと思い出せずにいたが、端的に言うと陸軍内でのユダヤ人へのスパイ嫌疑に端を発する冤罪事件である。冤罪の可能性に気づき、真実を求めたのがピカール中佐で、本作の主役である。より詳しいあらすじは以下。

(映画.comさんより引用)
1894年、ユダヤ系のフランス陸軍大尉ドレフュスが、ドイツに軍事機密を漏洩したスパイ容疑で終身刑を言い渡された。対敵情報活動を率いるピカール中佐はドレフュスの無実を示す証拠を発見し上官に対処を迫るが、隠蔽を図ろうとする上層部から左遷を命じられてしまう。ピカールは作家ゾラらに支援を求め、腐敗した権力や反ユダヤ勢力との過酷な闘いに身を投じていく
(引用終了)

政治のことをこの場で書くのはどうかとは思うが、日本政府の森友学園問題を思い出した。トップダウンの構造にある組織は、もう構造的に不正を隠そうとする動きが起こりやすいのかなと思った。

ピカールの立場に自分の身を置いた場合、どう振舞うか考えてみた。正直な所、自分に直接の被害がなければ、上に従ってその場を済ませようとするだろうなと思う。そういう時にピカール程、自分が不利益を被ってまで、真実を追求し戦い続けることができそうにない。まずは不公平な審判が下らないよう、何とか根回ししたりして不正を避けるために動けたらと思う。

司法があまり役に立ってない印象でガッカリした。全部史実とのことだが、ドレフュスの弁護士ラボリを殺害した人物は、逮捕されたのだろうか。

ロマン・ポランスキー監督は、他の作品に『戦場のピアニスト』もあるようで、ユダヤ人差別を結構映画の題材として取り上げているのかなと思った。1880年代から1900年代前半あたりを題材にした映画が多いのかな。

あとピカールの両親とか親戚とかは全く出てこなかったことを少し不思議に思った。ピカール自身が、「18歳から軍で生きてきた」と言っていたので、身寄りが無かったのだろうかとぼんやり考えた。だから自由に動けたもいうのもあるのだろうか。

エミール・ゾラの「私は弾劾する」は世界史で習った記憶がある。本を1冊くらい読んでみようかなと思った。

 

【追加でMBTI話】

ピカールはISTJだと思う。真実を追求する姿勢がカッコよかった。どの MBTIタイプも、成熟するとそれぞれの良さがあると思う。16タイプそれぞれが良さを発揮し自己実現して暮らしている世界を想像すると至高すぎる。そんな世の中になって欲しい。そのために自分には何が出来るかな。