発散と収束。

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小説『フランケンシュタイン』 隠し事からくる罪悪感は増大する

小説『フランケンシュタイン』を読んだ。大学の先生が勧めていたのを思い出したのがきっかけだった。ちなみによく誤解される(私も忘れていた)ことだが、フランケンシュタインというのは怪物を生み出した博士の名前で、怪物には名前が与えられていない。

小説の中の博士を追っていると、隠し事から生まれる罪悪感って果てしなく増大するものだよなと思ってしみじみ怖くなった。

<ちょっとあらすじ紹介>

フランケンシュタイン博士は、知識欲に突き動かされ、死体や食肉を使って生命体を創り出した。だが怪物が動き出した瞬間、おぞましい相貌の怪物を生み出したことを認識し後悔して逃げ出す。

怪物は段々と意識を持ち始め、初期には意外にも慈しみの心を持ち人間を愛していたのだが、その容姿の恐ろしさのせいで人間たちから迫害を受け、段々と恨みを募らせていく。

その後怪物は、博士の愛する家族を殺害し、その殺害の容疑が掛けられた博士の親しい人物は冤罪で死刑となる。自分の生み出した怪物のせいであると博士は直感しているが、自分がしたことのおぞましさを告白する勇気もなければ、怪物などと言えば気が狂っていると思われるだろうと思い、口を閉ざしてしまう。元々良好な家庭環境で育った良心ある人物の為、罪悪感に苛まれて次第に精神を病んでいく。

 

隠し事して罪悪感から不安になるのってわかるな〜。仕事のミスとか言い出せない時ある。そんな時は罪悪感で苦しくなる。何百回も繰り返してきて、自分の思う結論としては、大体のことはさっさと言ったほうが楽だなって思う。元々間違えない・他人に確認してもらう(リスクを分散しておく)とかする方が良いのだけども。

あと怪物がかなり感情を持ってて可哀想なんだが可愛い感じがある。例えば、人間の家族を遠くから見守って愛でたり(薪を取ってきてあげたりする)。1人が寂しすぎて、でも人間とは交流できないから、怪物の嫁を作るようにと博士に命じたり。その人間味のある性格が、今でもこのキャラクターが愛される理由の一つなんだろうなと思う。小説は1818年に書かれたものだそうですが、今でもハロウィンなんかでフランケンシュタインの仮装しますよね。世代を超えて愛されるナイスキャラクターです。