発散と収束。

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映画『ウエスト・サイド・ストーリー』を見て

見応えあったな〜!スティーブン・スピルバーグ監督って何歳だろ?(1946年生まれの75歳でした) ミュージカルもいけるのですね…!クラシックな感じの映像がすっごく良かったです。

1950年代のニューヨークが舞台。(ちなみにウェスト・サイドって今のどの辺りかな) ポーランド系移民で白人のJetsと、プエルトリコ系移民のSharks(サメ?)が抗争を広げるスラム街。そのスラム街が取り壊されて、白人の金持ちの住宅に生まれ変わろうとしている。

2つのギャング(私の感覚で言えばヤンキーの集団って感じ)に所属している若者達は、苦しい環境にいる子供たちだっていうことが、劇中の警察署のシーンでよく分かる。Jetsの場合は親が職無し・アル中・売春・ネグレクトなどそれぞれ問題があって、だから自分たちは精神的に不安定なんだと、若者が開き直りながら歌う曲が何だか衝撃的だった("Gee, Officer Krupke")。こういう社会問題って昔からずっとあるんだなと思った。なんだか金八先生を思い出す一幕だった。

アニータ、良い役だったなあ。まずは"America"のダンスが素晴らしかった。あのフリフリのドレスが最高!そして人物としても、情に熱いが冷静で、他人に頼るのではなく自分自身でお針子として働いて成功しようとしている気概も良かった。最後の方のシーンは胸が痛かったです。そりゃ伝言の内容変えちゃうのも仕方ないよってアニータに共感してしまいました。アルベルトを殺したトニーを愛していると、マリアから打ち明けられても、分かってあげるアニータの器の大きさに感動した。まだ若いけど、大人の女性だったな。

若い頃の恋愛っていうのは勘違いみたいなものなのかもしれないって最近思っているのだが、ウェストサイドストーリーを見ていても思った。ほぼ一目惚れで出会って2日目で結婚を誓うってあまり現実的とは言えないけど…そういう衝動性がありますよね。マリアの"I feel pretty"は恋の浮つき感を表していて儚くて可愛かった。

全体を通して、やはり音楽が良い。そういえば"Mambo!(Dance at the gym)"や"
Cool"を学生の時ブラスバンド部で演奏したけど、その頃は映画とか興味なく、ストーリーも知らずに吹いてたな。その頃の自分を諭したい。しかし時を経て鑑賞する機会を得られて良かった。

争いは不毛ということを伝えるストーリーだと言っている人がいて、その通りだなと思った。今度ここを掘り下げたい。

予告編で良く聞いていた"Tonight"が聴けて嬉しかった。レイチェル・ゼグラーの歌声とても良かった。映画館で見られて大満足でした!勝つことや愛がそんなに大事だろうか?命あっての物種なのになと少し思った。